岡山駅の岡本太郎作「躍進」移転

岡山駅にあった岡本太郎さんの陶板レリーフ「躍進」の撤去が始まりました。

駅構内の改装に伴い、持ち主の山陽放送(RSK)に移転されるとのことです。
躍動する人間などが表現された構図で、一目で岡本太郎さんの作品だと思えるものです。
迫力のある構図と色、独特の光沢のある質感が心に残った方は少なくないと思います。
また、待ち合わせやひと休みのスペースに設置されていたので、様々な思い出があるのではないでしょうか。

 

 

「躍進」は、当初新幹線ホームへのエスカレーター前に設置されていましたが、駅の改装により現在の位置に。
さらに、今回、岡山の玄関口である岡山駅からも離れてしまうことになったのです。

この「躍進」、1972年に、山陽新幹線新大阪-岡山間開業を記念して作成されたもの。
山陽放送(RSK)の幹部が、地域貢献と企業イメージのアップのため、「岡山の玄関口にふさわしい芸術作品を」と旧国鉄と交渉、設置されたようです。

作家は1970年、大阪万博の太陽の塔で世間を驚かせた岡本太郎さん。当時、「岡山交通博」を監修しておられました。
陶板の作成は信楽焼のメーカーに依頼されたのですが、その責任者として、その会社に勤務していた赤磐市出身のおかだきよしろさんが指名されました。
縦約4m、横約8mの大きなレリーフは、約650個の陶板が組み合わされています。
この陶板は、一つひとつを乾燥、素焼き、本焼きと段階ごとに大きさを確認しながら焼き上げられたもの。
色にこだわりがあった岡本太郎さんの意図通りの色に仕上がったとのことです。
そして、岡山駅まで運搬、レリーフ専門のベテラン職人3名とおかださんが設置作業を行いました。
石積みのように、一つひとつ下から張り付けていったのですが、最後、最上部の陶板が天井下に収まらないというトラブルが発生。
最上部のパーツを切断して何とか仕上げました。

さらに、後日談としておかださんは、「色を間違えたピースがあった」とあかしています。
岡本太郎さんも含め、気づいた人はいないとのことですが、「実は、ペンキで・・・」と語っておられます。

 

岡山の玄関口からの移転に寂しさを感じますが、いつまでも、力強く、美しく、岡山の「躍進」を見続けてもらいたいですね。

<ずべた編集著>

 

参考にさせていただいたサイト


岡本太郎の陶壁レリーフ 『 躍進 』 とその背景 (アート)
https://shop.plaza.rakuten.co.jp/iraka/diary/detail/201206150000

岡山駅 『躍進』
https://blog.goo.ne.jp/ikagenki/e/44e23b47f20c3c549bcc5c91c48f800a